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1-4…軸受の選定③…材料軸受にとって外輪・内輪および玉の材料選択は重要な要素であり、軸受の性能に大きな影響を与えます。軸受の外輪・内輪と玉の接触部では、およそ1000MPa以上の極圧を繰り返し受けることになります。このような繰り返し応力を受けながらも長寿命が要求されるため、材料の種類、清浄度、硬さなどが非常に重要な要素となります。ミネベアミツミでは、軌道輪および玉の材料として、主に高炭素クロム軸受鋼や、耐食性の高いマルテンサイト系ステンレス鋼を使用しています。高炭素クロム軸受鋼は、高品位な真空脱ガス高炭素クロム軸受鋼(JISG4805SUJ2、SUJ2MD、AISI/SAE52100)および相当品を使用しており、焼き入れ硬さの確保により、耐荷重性、寿命、音響に優れています。ステンレス鋼は、当社独自に開発した「DD400」材を使用しております。DD400はSUS440Cに比べ焼き入れ硬さが高く、寿命、耐荷重性に優れており、耐食性については、ASTM-A380に基づく試験の結果、SUS440Cと同等の評価が得られています。また、海水や薬液などといったより厳しい耐食性を求められる用途に向けた、GigaProtection®シリーズを開発しており、DD400と比較して極めて優れた耐食性を実現しています。GigaProtection®シリーズについては当社までお問い合わせください。近年の長寿命、低騒音要求に応えるため、ミネベアミツミではセラミック(窒化珪素)を使用した軸受を用意しています。軌道輪の材質は従来の高炭素クロム軸受鋼ないしステンレス鋼でありながら、玉をセラミックとすることで、良好な音響性能と長寿命を両立させることができました。また、窒化珪素特有の限りなくゼロに近い導通性により、軸受内を通電することで発生する電食の対策としても有効です。30