NMB_Ball-Bearing-Products-Catalog_JP


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1-4…軸受の選定⑥…定格荷重と寿命現代の高品質な軸受鋼を用いて製造された高品質な軸受では、ISO281:2007、JIS…B1518:2013に基づく定格寿命の計算が適用できます。軸受の寿命について軸受に要求される寿命は、機器の使用目的や要求内容の違いにより大きく異なります。これは機器の使用方法が多岐にわたり、何を寿命とするのかの「尺度」が異なるためです。したがって、使用目的や要求内容を考慮した適切な寿命設定が必要となります。軸受は正常な条件で使用されていても、内輪・外輪の軌道面や転動体の転動面に繰り返し圧縮応力が発生し、材料の疲れによるフレーキング※が発生し仕様に耐えられなくなります。軸受の定格寿命とは、フレーキングが発生するまでの総回転数として定義され、基本動ラジアル定格荷重に基づく寿命の予測値となります。また、寿命のとらえ方として定格寿命のほかに音響寿命、潤滑寿命、機能寿命などがあります。音響寿命は用途や製品が要求された騒音レベルを超えるまで、潤滑寿命は潤滑剤の劣化により潤滑性能を失うまで、機能寿命は回転数や振れなどが設定を超えるなどの機能を満足できなくなるまでのことを指し、これらは当社が製造する軸受においては、定格寿命よりも重要視される場合があります。本項ではISO281:2007およびこれを基として作成されたJISB1518:2013で規定されている「ラジアル玉軸受」の「基本定格寿命」「修正定格寿命」について概要を説明します。※金属疲労による剥離・損傷写真は83ページをご参照ください。基本動ラジアル定格荷重Cr「軸受が100万回転の基本定格寿命に理論上耐えるような、一定の静止ラジアル荷重」と定義されています。JISB1518:2013に計算法が示されています。基本動ラジアル定格荷重は寸法表に記載してあります。34


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