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1-4…軸受の選定⑫…予圧と荷重軸受に加える予圧は、予圧量や予圧方法を適切に選択しないと、寿命・振動・音響・発熱などの軸受性能低下の原因になることがありますので、使用用途に合わせた適切な予圧量と予圧方法を選ぶことが重要になります。予圧の目的モータなどで軸受を使用する場合、内部すきまがあると玉の遊びが大きく、軸受の剛性も低いため、軸の回転振動が大きくなります。図12-1に示すように予めアキシアル方向に荷重(Fa)を加えて内部のすきまを「負」にします。この軸方向に予め加える荷重を「予圧」といい、予圧を加えることで内外輪とボールに生じる接触角が一定に維持することができ、振動や音響の改善が期待できます。予圧には軸受の要求性能に対する適切な予圧量があります。予圧量が大きすぎると、剛性は上がりますが、振動や音響の増大や早期寿命の原因となります。予圧量が小さすぎると、剛性が不十分で振動を抑えられず、フレッチングなどの損傷の原因となります。したがって、軸受を使用するうえで、予圧量の設定は非常に重要な要素となります。QQFa図12-1ミネベアミツミでは、軸受に予め適切な予圧を加えた各種ユニット品(PMC製品)の対応を行っています。PMC製品ご紹介ページ▶60