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ブロワとは?仕組み・ファンとの違い・種類から用途までを徹底解説

ブロワ

ブロワ(Blower)は一般的に「送風機」と呼ばれるケースが多く、空気を「送る(Blow)」役割が広く知られています。しかしブロワは、空気取り入れ口を活用することで「吸い込む(Suction:吸引)」用途にも使用できるのが大きな特徴です。身近なところではパソコンの冷却ファンや換気扇なども空気を動かしますが、産業用としてより強い圧力で空気を操るのがブロワの本来の役割です。普段は機械の奥深くに組み込まれているため、その仕組みを詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。

ミネベアミツミでは、駆動源にDCブラシレスモーターを採用し「小型・軽量化」を実現した「高圧ブロワ」を展開しています。これらの製品群は、最先端のモノづくり現場から私たちの生活を支える身近な製品まで、幅広い領域を縁の下の力持ちとして支えています。

ここでは、ブロワの定義からファンとの違い、風が生まれる仕組みや種類、産業界での用途についてわかりやすく解説します。

1. ブロワとは?

ブロワ(Blower)とは、気体(主に空気)を吸い込んだり、送り出したりする「送風機」の一種です。 工場内の機械や設備に組み込まれ、空気を特定の場所へ強く吹き付けたり、逆に真空に近い状態を作って物を吸着したりする「産業の心臓・肺」のような役割を担っています。細い配管を通して空気を送る場合や、フィルターなどの抵抗(管路抵抗)がある場所でも、それに負けずにしっかりと風を届けるパワー(静圧)を持っているのが最大の特徴です。

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2. ファンやコンプレッサとの違い

風を送る機械はすべて同じに見えるかもしれませんが、実は空気を押し出す力(圧力上昇=静圧)の大きさによって明確に分類されています。
ブロワは、ファンとコンプレッサの「中間の力」を持つ機械です。

ファン(Fan)

圧力10 kPa未満

扇風機や換気扇などが該当します。
風量は多いですが、空気を押し出す力(圧力)は弱いため、配管などの抵抗がある場所には不向きです。

ブロワ (Blower)

圧力10 kPa 〜 100 kPa未満

ファンよりも力強く空気を押し出し、コンプレッサほど空気を圧縮しすぎない、絶妙なパワーを持った送風機です。

コンプレッサ (Compressor)

圧力100 kPa以上

空気圧縮機などが該当します。空気を強く圧縮して非常に高い圧力を生み出します。

※圧力による送風機の分類基準は、JIS(日本産業規格)「JIS B 0132:送風機・圧縮機用語」などに基づいています。

3. ブロワの仕組み・原理

ブロワが高い圧力で風を発生させる仕組みは、モーターの動力を利用して内部の回転体(インペラーやローター)を高速で動かし、空気を連続的に押し出すという基本原理に基づいています。

ファンがプロペラで空気を「かき寄せて送る」であるのに対し、ブロワは空気が逃げないように設計されたケース(ケーシング)の中で、空気を物理的に「圧縮または加速しながら押し出す」構造になっています。この密閉性と内部構造の工夫により、配管などの抵抗に負けない高い圧力を生み出しています。

最も代表的な「遠心式ブロワ」を例に、風が生まれるステップを見てみましょう。

  • 1.吸い込み: ブロワの中心部分にある吸い込み口から空気を取り込みます。
  • 2.回転と遠心力: 内部にあるインペラー(羽根車)をモーターで高速回転させます。すると、遠心力によって空気が羽根の外側へ勢いよく放り出されます。
  • 3.吐き出し: 放り出された空気は、ケーシングに沿って集められ、高い圧力となって出口から吐き出されます。

このような遠心力を利用する方式のほかにも、ブロワには用途に応じた複数の種類が存在します。

4. ブロワの代表的な種類

風に圧力をかける仕組み(構造)によって分類されます。ここでは、産業界で広く使われている代表的な2つの方式をご紹介します。
用途や必要な圧力・風量に合わせて、最適な方式が選ばれています。

  • ■遠心式ブロワ(高圧ブロワ、ターボブロワ、DCブロワーファンモーターなど)

    第3章で解説した、遠心力を利用して空気を送り出すタイプです。風量を比較的多く確保しやすく、工場内の送排風などで広く使われています。

    小型でありながら非常に高い静圧(空気を押し出す力)を発揮し、空気抵抗の大きな機器内部での冷却や、高い風圧での吸引・排気が求められる場面に適した「高圧ブロワ」もこのタイプに含まれます。

  • ■容積式ブロワ(ルーツブロワなど)

    ケースの内部で2つの繭(まゆ)のような形をしたローターが回転し、空気を一定量ずつ包み込むように押し出すタイプです。圧力の変化に影響されにくく、常に一定の風量を送り出せるのが特徴です。

5. 産業機器におけるブロワの活用領域例

ブロワは、管路やフィルターの抵抗に影響されにくい「送風・吸引力」を活かし、幅広い産業機器の動力源として広く活用されています。
近年は、風量の精密なコントロール技術の向上により、その適用領域はさらに拡大しています。

  • ■ 送風・搬送プロセス(印刷機械・丁合機など)

    抵抗に影響されにくい送風・吸引力を活かし、産業印刷機械や丁合機における送風・搬送プロセスに用いられています。

  • ■ 吸引・吸着プロセス(包装機械・食品包装機械など)

    包装機械や食品包装機械における対象物の吸い込み(吸引・吸着)用途などに広く用いられています。適用対象は一般的な紙材のみならず、高機能フィルムをはじめとする各種薄膜フィルム、電池デバイス、FPC(フレキシブルプリント配線板)など、精密な制御が求められる領域へと拡大しています。

  • ■ 環境設備・製造装置への組み込み(集塵・換気)

    吸引機や集塵機、半導体製造装置へのシステム組み込みなど、気流を必要とする産業機器の動力源として柔軟に対応可能です。

  • ■ 工場エアー(圧縮空気)の代替

    コンプレッサで作る工場エアー(圧縮空気)置換え可能な圧力範囲・使用方法で代替の可能性があり 安定したエアー供給など、工場のインフラを支える用途にも使われています。

6. ブロワ製品をお探しなら、豊富な製品ラインアップを誇るミネベアミツミにご相談を

産業機器の安定稼働から、装置全体の省スペース化まで、ブロワは現代のモノづくりに欠かせない重要なパーツです。

ミネベアミツミでは、駆動源にDCブラシレスモーターを採用し、「小型・軽量化」と「高出力」を両立した高圧ブロワをご提案しています。
限られたスペースでの強力な送風や、精密な風量コントロールなど、装置の高度な要求にお応えします。

新たな産業機器の開発や既存設備の改善をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

高圧ブロワの導入をお考えならミネベアミツミにご相談ください。

7. よくあるご質問(FAQ)

ブロワとファン(ファンモーター)の違いは何ですか?
空気を押し出す圧力(静圧)の強さが異なります。
圧力が10kPa未満のものをファン(ファンモーター)、10kPa~100kPa未満のものをブロワと呼びます。ブロワはファンよりも押し出す力が強いため、抵抗のある配管への送風や、物の吸着に適しています。
高圧ブロワはどのような用途で活用されますか?
細やかな制御が求められる素材の搬送や、高い風圧を必要とする各種産業機器の動力源として広く活用されています。
適用対象は一般的な紙材だけでなく、高機能フィルムをはじめとする各種薄膜フィルム、電池デバイス、FPC(フレキシブルプリント配線板)など、より高度な制御が求められる領域へと拡大しています。加えて、産業印刷機械や丁合機、食品包装機械などの包装機械、半導体製造装置への組み込みから、搬送設備、吸引機や集塵機、さらには代替が可能な圧力の範囲での工場エアー(圧縮空気)の代替まで、幅広い産業機器に柔軟に対応可能です。

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