電気式アクチュエーター
電気式のアクチュエーターは、自動車や家電をはじめとする、さまざまな製品に組み込まれています。小型軽量化が容易にでき、高効率で高精度な制御が実現できます。
アクチュエーターは「動作するもの」全般をいい、電気や空気圧、油圧などのエネルギーを機械的な動作に変換します。身近なところではエアシリンダーやモーター、ポンプなどはアクチュエーターに含まれており、MEMS技術を使用した小型アクチュエーターの開発・製造が進んでいます。
ここではMEMSアクチュエーターの特徴や活用事例について紹介します。
アクチュエーターはモーター、エンジン、エアシリンダーなどの駆動装置と、動きの制御を行う装置を指します。特に動きの制御を行うアクチュエーターには複数の方式があり、代表的なシステムには以下の4種類が挙げられます。
電気式のアクチュエーターは、自動車や家電をはじめとする、さまざまな製品に組み込まれています。小型軽量化が容易にでき、高効率で高精度な制御が実現できます。
油圧式のアクチュエーターは、ポンプの往復運動(ピストン運動)によって油を循環させて流体エネルギーに変換します。小さなエネルギーも油圧により大きな動力となり、機器を力強く駆動させます。
空気式のアクチュエーターも油圧式と同様にピストン運動によって、機器を駆動させます。小型軽量化が容易で安全性も高い一方で、エネルギー効率は油圧式よりも低くなっています。
圧電素子(ピエゾ)に電圧を加えることでひずみを生じさせ、この作用による変位を使って機械駆動部の制御をします。非常に小型であるため、ウェアラブルデバイスや医療機器に使用されています。
MEMSを使ったアクチュエーターの仕組みは、従来と同じくモーターやポンプなどのような動きをするものがあります。MEMS技術により超小型かつ省電力性にも優れているため、ウェアラブル機器や一定時間の動作が必要なバッテリーを使う機器などでの活用が進んでいます。
MEMSアクチュエーターの用途としては、インクジェットプリンターのヘッドや、映像を走査するプロジェクターのミラー部などが挙げられます。また、今後成長が期待されているアプリケーションや製品として、スピーカーやスマートフォンの手振れ防止アクチュエーター(OIS)、超音波を使った診断装置などが挙げられます。