微風センサー
微風センサーとは人が気づきにくい、わずかな風(ここでは0~3m/secの風速)の速さや、風向きを正確に測定できるセンサーのことをいいます。ここではミネベアミツミの微風センサーの特徴と活用例について紹介します。
微風センサーとは
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微風センサーは、その名の通り”小さな風”を測ることのできるセンサーです。風速を測定する機器としては、風杯型センサーや風車型センサー・超音波式センサーなどがあります。また、風向きを測定する機器としては矢羽式センサーが一般的で広く知られています。最近では風速と風向きを同時に測定できるセンサーも開発されています。
MEMSを使った微風センサー
従来の風速・風向きを検知するセンサーは、大型のものが中心でしたが、MEMS技術を用いた微風センサーは小型で量産性に優れているため、さまざまなモバイル機器や環境を測定する小型のモジュールなどに組み込まれるようになりました。MEMS微風センサーを使用する製品は屋内で使うものも多くあり、さまざまな製品の小型化・省エネ化に貢献しています。
微風センサーの活用事例
微風センサーは主に風向きを検知できるという特色があり、他のセンサーと組み合わせて使用されることが一般的です。例えば工場の気流モニタリングや空調機の空気の流れる方向の検知、クリーンルームでの不純物不着を防ぐための風を検知しています。
さらにドローンの姿勢制御にも使用されるなど、活躍の領域を拡大しています。
ミネベアミツミの微風センサー
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ミネベアミツミのMEMS微風センサーは、ヒーターと温度センサー機能を組み合わせ、温度分布を測定することで、風速と風向きを検知します。また、センサーで取得したアナログデータをデジタル変換して出力できる特徴もあります。
特徴
高感度の温度センサー(MEMSチップ)とAFE(アナログフロントエンド)をワンパッケージにしています。サイズはφ20(30.5)×15.5mmと小型で可動部がないため信頼性が高く、悪環境下の利用を想定した製品にも使用できます。
製品紹介
微風センサー | |
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寸法[mm] | Φ20.0(30.5)×15.5mm |
風速測定範囲 [m/sec] | 0~3 |
風速精度 | 0~1.0 m/s: ±(0.1 m/s + 5 %RD) 1.0~3.0 m/s: ±25 %RD |
風向精度[deg](0.3~3.0 m/s) | ±15 |
動作温度範囲[deg C] | 0~40 |
電源電圧 [V] | 3.3 typ. |
インターフェース | I2C |