軸とハウジングの設計
転がり玉軸受を組み込む機器において、軸やハウジングの取付け部の寸法や精度設計では、転がり玉軸受の性能を発揮させるために注意が必要です。
軸とハウジング
軸とハウジングの仕上げ精度
転がり玉軸受と組み合わされる、軸とハウジングの精度や表面粗さが十分でないと、はめあいや組付け後の軸受の真円度等に影響がでます。
軸とハウジングの隅の丸みの半径
軸とハウジングの端面(ベアリング端面と接触する面)は、軸中心やはめあい面に対して直角とします。また、隅の丸みの最大許容半径(ras max)は、軸受の最小許容面取り寸法よりも小さくします。
肩の高さ
軸およびハウジングの肩の高さ(h)は、軸受の最小許容面取り寸法よりも大きくし、しっかりと外輪、内輪それぞれの端面に接触する高さとします。
肩の高さ(h)の最小値は軸受の最小許容面取り寸法の4倍程度が目安となります。
寸法関係については、図11-1および下表を参照願います。
JIS B 1566から抜粋
単位:mm
スクロールできます
内輪又は外輪の |
>軸又はハウジング |
||
---|---|---|---|
隅の丸みの半径 |
一般の場合※1 |
特別な場合※2 |
|
rs min |
ras max |
h (最小) |
|
0.05※3 | 0.05 | 0.2 | 0.2 |
0.08※3 | 0.08 | 0.3 | 0.3 |
0.1 | 0.1 | 0.4 | 0.4 |
0.15 | 0.15 | 0.6 | 0.6 |
0.2 | 0.2 | 0.8 | 0.8 |
0.3 | 0.3 | 1.25 | 1 |
※1 大きなアキシアル荷重が掛かる場合には、この値より大きな肩の高さが必要である。
※2 アキシアル荷重が小さい場合に用いる。
※3 JIS B 1566には規定されていない。
図11-1