プロジェクトには明確な目標がありました。すなわち、例を見ない大きな計量範囲も網羅する高効率の計量ソリューションを提供することでした。このメーカーの計量プロセスは、下塗り剤や塗料製品の特性（例えば流速）が異なることによりさらに複雑化しました。その結果、個々の製品に特定の充填プラントを割り当てる必要があり、充填量に応じて生産ラインを単にグループ化することはできませんでした。下流で求められる重量検査用に1～50 kgの範囲を網羅する柔軟な計量ソリューションが必要でした。

ミネベアインテックが作り出した特別なソリューションは、計量プラットフォームIS（ISEDE-50-OAW）で構成され、これは最大20kgまでは2gの、50kgまでは5gの可読性の分解能を備えたデュアルレンジ機能を備えたマルチインターバルスケールとして定義されます。この分解能は、ドイツのVerpackungsverordnung（包装規制）の要件を満たしており、この特別な計量範囲で市場唯一のソリューションです。接続される質量コントローラーMaxxis 5は自由にプログラムできる端末で、「自動チェックウェイアー」プロジェクトに適用すると、制御タスクを実施し、デジタル信号またはProfiNetフィールドバスを介して直接高次制御ユニットと通信します。検査のデータはOPCを介して質量コントローラーMaxxisに送信され、そこからSPC Enterpriseに転送されて記録されます。

同メーカーは精度と速度に非常に満足しています。

質量コントローラーMaxxis 5と計量プラットフォームISの組み合わせは、チェックウェイアーとしてPTB（ドイツ計量標準総合センター）の承認を受けました。このプロセス中、プラントは始動・停止モードを実行しています。すなわち、ミネベアインテックのシステムがベルトを停止し、休止状態で計量します。製造者は2022年に初期設置を完了し、それ以降は別の2つのプラントにシステムを設置しています。適合性を確認する任務を負った計量および計測の当局は、許容範囲内で必要な計測を実施しました。

最初の年から同メーカーは結果に非常に満足しています。この高分解能の計量プラットフォームISが機械的ひずみに耐えられないのではないか、または始動・停止操作がプラントをスローダウンさせるのではないかといった当初の懸念はなくなりました。性能は依然として非常に精密であり、これらの用途において停止にかかる時間は充填自体よりも短い1～5秒（コンテナによって異なる）でした。これは、どの個々の課題もミネベアインテックの計量および検査技術の手に負えないものではないことを証明したことを意味します。