長年培ってきた超精密加工技術と、モーター設計ノウハウを融合した、ドローンプロペラ用ブラシレスDC(BLDC)モーターです。
独自技術の内製リング磁石を採用し、環境に配慮した重希土類(ヘビーレアアース)フリーを実現しつつ、低コギングと大幅な低振動を達成しました。さらに、高い防錆性能のベアリングと磁束漏れを防ぐ独自設計により、メンテナンスの手間を低減、屋外でも安定して駆動する耐環境性を発揮します。
ミネベアミツミのドローンモーターは、「軽量」 「低振動」 「低消費電力」でドローンの安定した飛行を支えます。
用途
ドローンのプロペラ
ドローンのジンバル
特長
軽量
- 重量わずか260gで20インチの大型プロペラに対応
- 同クラス他社品より軽量※1
- ペイロード・飛行時間の向上
低振動・静音
- 独自リング磁石を採用
- コギングトルクを抑え、滑らかに回転
低消費電力
- 漏れ磁束を抑える独自磁気回路設計
- 高効率・低消費電力
耐食性
- 高耐食・防錆仕様の自社製ベアリングを搭載
- モーターにてIP43相当
※1 2026年9月時点で他社製品との比較(当社調べ)
1. 独自リング磁石による低コギング・低振動
ブラシレスDCモーター特有のコギングトルクは、機体の機械的振動および空気伝搬音の主な要因となります。ミネベアミツミが開発したドローンモーターは、セグメント磁石ではなく、「一体型リング磁石(重希土類(ヘビーレアアース)フリー)」を採用することで、他社製品と比較してコギングトルクを63%低減し※1、滑らかな回転を確保します。機体の共振を抑え、カメラなどの搭載機器に対する振動ノイズ(ブレ)を効果的に抑える構造設計の実現が可能です。
- コギングトルクの大幅な低減
- 振動の抑制
- 静音性の向上
2. 漏れ磁束低減による高効率設計
-
異物付着の防止・メンテナンス手間の低減
磁界解析による独自磁石と着磁技術を一から見直し、最適化を図ることで漏れ磁束を極力低減。磁束をモーター内部に収めることで、外皮への砂鉄などの吸着を防止します。その結果、定期的な異物除去工程を削減し、メンテナンスの手間を低減します。
-
高効率・低消費電力
磁束密度を鉄心(ティース部)に集中させることで、エネルギー損失を防ぎ、高効率駆動を実現します。お客様の仕様にあった巻線選定にて低消費電力を提案します。
外皮にクリップが付着しない
3. 高い防錆・耐食性のGiga Protection®ベアリングを搭載
当社が開発したドローンモーターに、自社製の「Giga Protection® 」ボールベアリングを標準搭載。 Giga Protection®ベアリングは、当社標準ステンレス鋼ベアリングに比べて500倍以上の防錆・耐食性を実現※2。雨水などにさらされる厳しい環境でも錆びずに機能を発揮します。屋外稼働や洋上点検、離島間物流などにおいて、ドローンの信頼性を向上させます。Giga Protection®シリーズベアリングについての詳細情報はこちら。
※2 中性塩水噴霧試験(JIS Z 2371)2019年7月実施
同一環境下における腐食比較
当社標準ステンレス品 vs Giga
Protection®シリーズ
A:当社標準ステンレス品
B:Giga Protection®シリーズ
仕様
■ 標準品
| 型式 | サイズ [mm] | 重量 [g] | スロット/極数 | 磁石 | ベアリングサイズ [mm] |
|---|---|---|---|---|---|
| BL76 IP | ⌀77.6 x L 31.1 | 260 | 28p-24s | Unique Nd-Fe-B magnet | OD 15 × ID 6 |
■ 外観図
製品に関するご不明点は、お気軽にご相談ください。
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幅広い製品群とグローバルでの開発・生産体制でモノづくりに貢献
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よくあるご質問(FAQ)
モーターの「コギング」とは何ですか?
モーターのシャフトを回転させた際に、内部の磁力によって生じるトルクの脈動(カクカクとした抵抗力)のことです。
ブラシレスDC(BLDC)モーターにおいて、コギングトルクは機械的な振動や騒音の主な発生源となります。搭載機器への振動伝播を抑え、滑らかな回転と静音性を確保するためには、この数値が可能な限り低いモーターを選定することが重要です。ミネベアミツミが開発した製品は、コギングトルクを抑え、スムーズな回転をもたらします。
ドローンの総重量やペイロードに対して、どのようにモーターを選定すればよいですか?
ホバリング時の推力が、モーターの最大推力の40〜50%程度に収まるように選定することが推奨されます。
モーターの最大推力の40〜50%をマージンとして持たせることで、突風時の姿勢制御や急上昇に必要な出力を確保できます。同時に、モーターの発熱やバッテリー消費を適切な状態に維持し、安定した飛行が可能です。
モーターの寿命を左右する主な要因は何ですか?
主な要因は、内部ベアリングの物理的な摩耗・腐食、および過負荷によるコイルの熱劣化です。
特に屋外稼働の多い産業用ドローンでは、砂塵や塩害によるベアリングの劣化が寿命を大きく縮める原因となります。 ミネベアミツミが開発したドローンモーターは適切な推力マージンを確保して発熱を抑えることに加え、特殊防錆Giga Protection®ベアリングの採用や、効率的な磁気回路設計により、長期間の安定稼働に貢献します。
ドローンに組み込める他の部品も提供していますか?
BL76 IP標準品以外、カスタマイズも対応できますか?
カスタマイズ対応も検討いたします。
お問い合わせフォームよりご相談ください。
ブラシレスDCモーターはブラシ付きDCモーターと比較して、どれぐらい寿命が長いですか?
使用条件とブラシ材質により異なりますが約10倍以上長いです。
ブラシ付きDCモーターの寿命は、ブラシと整流子の摩擦や電気スパークの摩耗により決まります。一方でブラシレスはベアリング(軸受け)内のグリース劣化や、電子回路の寿命により決まります。ブラシ付きが平均寿命200~1000時間なのに対し、ブラシレスは約数千時間以上と長寿命です。
ブラシレスDCモーターのデメリットはありますか?
ブラシ付きDCモーターと比較して導入コストが高いことと、専用のドライバ(駆動回路)が必要な点です。
モーターに直接電源をつなぐだけでは動かず、電流の切り替えを制御するICや基板が必要になるため、ブラシ付きDCモーターよりも導入コストが高くなります。
なぜブラシレスDCモーターは駆動回路(ドライバ)が必要なのですか?
ローターの回転位置に合わせて、コイルに流す電流の向きをタイミングよく切り替える必要があるからです。
ブラシ付きDCモーターのように自動で電流を切り替える接点がないため、電子回路がその役割を代行しなければモーターが回転を維持できません。
ブラシレスDCモーターの回転速度(スピード)はどのように制御しますか?
ブラシレスDCモーターの回転速度は、電気を流すタイミングを細かく切り替えながら速度を変化させコントロールしています。
具体的には電圧を上げると高速で回転し、電圧を下げると低速になります。この速度の調整にはPWM制御やVSP制御という技術が主に使われています。
ブラシレスDCモーターは具体的にどのような用途に使われていますか?
ドローンやエアコン、冷蔵庫のコンプレッサー、コードレス掃除機、電気自動車(EV)の駆動部などに広く使用されています。
ブラシレスDCモーターは、摩耗する部品(ブラシ)がないため「長寿命」「静音」「高効率」という優れた特徴を持っています。そのため、これら3つの条件が求められる製品に必要不可欠な動力源となっています。

