ステッピングモーター「PM型」と「ハイブリッド型」比較| 構造から学ぶ選定の基礎と使い分け
ステッピングモーターとは?
一般的に「モーター」というと連続的に回転するイメージですが、ステッピングモーターは時計の秒針のように一定の角度ずつ、細かく回転するモーターです。エンコーダ等のフィードバックなし(オープンループ制御)で、パルス信号通りの「正確な位置」に停止できるのが最大の特長で「パルスモーター」とも呼ばれます。ステッピングモーターには大きく3種類あり、現在はPM型とハイブリッド型が主流です。
そのため本記事では、これらPM型とハイブリッド型のステッピングモーターについて、構造による特性の違いから最適なタイプの選び方まで、基礎知識をご紹介します。本記事を最後まで読むことで、以下のスキルを身につけることができます。
- PM型とハイブリッド型の違いを、内部構造から論理的にイメージできるようになる。
- 実務においてどちらを使用するべきか、用途から判断できるようになる。
PM型とハイブリッド型の詳しい用途や、ここでは紹介しきれなかった詳しい用途や比較をまとめたホワイトペーパーを用意しました。以下よりダウンロードしてご活用ください。
1. ステッピングモーターの種類とPM型・ハイブリッド型の違い
ステッピングモーターは内部のローター(回転子)の構造によって、主にPM型、VR型、ハイブリッド型の3種類に分類されます。VR型はハイブリッド型と同等に細かく回転角度を制御できる一方で、トルクが弱く、電源OFF時に保持力がないといった弱点がありました。それらを克服したハイブリッド型が上位互換として普及したため、近年ではVR型はほとんど使用されていません。
PM型・VR型・ハイブリッド型の違い-
PM型 (Permanent Magnet)
- ローター (モーター軸)に円筒形の永久磁石を使用した、シンプルな構造。
動作原理
ステーター(コイル)が生み出す磁界と、ローターの永久磁石の「引き合い・反発する力 (磁石のS/N極)」で回転。
メリット
部品点数が少なく、小型化や量産時の低コスト化が容易。
デメリット
磁石表面に細かく極を形成するには物理的な限界があるため、ステップ角は「7.5° / 15°」など粗い。
👉 ステップ角 : 1パルス (電気信号) ごとにモーターが回転する角度 -
ハイブリッド型
- PM型の永久磁石とVR型の歯車状の鉄心を組み合わせたハイブリッド構造。
動作原理
永久磁石を細かいギザギザ(小歯)が刻まれた2つの歯車上の鉄心で挟み込み、ステーターとローターの「小歯どうし」が 磁力で引き合うことで回転。
メリット
小歯の数を増やすことで、ステップ角を「 0.9° / 1.8°」と細かくでき、高精度・高トルクを実現。
デメリット
精密な機械加工技術と組み立てが必要なため、PM型より高価にりやすい。
PM型とハイブリッド型ステッピングモーターの特性比較
スクロールできます
|
比較項目 |
PM型 |
ハイブリッド型 |
|---|---|---|
| ステップ角(分解能) | 粗い( 7.5° / 15° / 18° など ) | 細かい( 0.9° / 1.8° など ) |
| 位置決め精度 | 中程度 | 非常に高精度 |
| 出力トルク | 小~中 | 大 |
| コスト | 比較的安価(構成がシンプル) | やや高価(精密加工が必要) |
| 用途 | プリンターの紙送り、エアコンのルーバー、カメラAF | バルブ開閉、ロボットハンド、半導体製造装置のロック機構 |
2. Yes/Noチャートで最適なステッピングモーターを選ぶ
Yes/Noに答えて最適なステッピングモーターを診断してみましょう! アプリケーションや使用環境により最適な製品は異なります。さらに正確な選定についてはお問い合わせください。
3. ステッピングモーター用語集
ステッピングモーターでよく使用される専門用語をまとめました。
4. よくあるご質問(FAQ)
ステッピングモーターのメリットとデメリットを教えてください。
脱調とは何ですか?またなぜ起こるか教えてください。
ステッピングモーターの寿命はどれくらいですか?
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