- ステッピングモーター
ステッピングモーターの脱調を検出する
課題解決事例
検出機能付きステッピングモーター
ステッピングモーターに位置検出機能を付加し、
脱調を監視!

課題
ステッピングモーターの脱調を監視したい
解決方法
ステッピングモーターに位置検出機能を付加した、ホールICセンサー付、光学式/磁気式エンコーダ付、レゾルバ付、バッテリーレス・アブソリュートエンコーダ付ステッピングモーターから、条件に最適な製品を選択することで解決しました。
採用のメリット
- 脱調の監視が可能になった
- 組込環境などの条件に合わせ、複数のタイプから最適な製品を選択できた
- 様々な検出角度から選択が可能になった
ステッピングモーターの脱調
ステッピングモーターは、入力されたパルス数に応じて一定の回転角度で回転します。オープンループでシンプルな構造は扱いやすくメリットですが、予期せぬ環境下でモーターが入力パルス信号に追従できなくなり、回転が止まる「脱調」が発生することがあります。
●正常な状態

●脱調(磁界の回転にローターが追い付かない)

急な速度変化や負荷の増加など原因は様々ですが、こうしたモーターの異常を検知し脱調を防止するために、モーターの位置情報をフィードバックして制御できる機能を付与したモーターもあり、ミネベアミツミでは4つのタイプを展開しています。
ホールICセンサー付
磁場の変化を検出する半導体素子であるホール効果センサーを利用したセンサーで、モーターのローターの磁極がホールICを通過する際の磁場の変化を検出し、位置を判断します。 エンコーダやレゾルバより分解能は低いですが比較的安価なため、精緻な位置ずれを検出する必要がない場合に優位性があります。
製品ページへエンコーダ付
光学式または磁気式のロータリーエンコーダを搭載し、回転時の速度、回転方向、回転角度といった位置や速度の検出が可能です。
光学式エンコーダは、モーター軸にスリット(穴)のあるコードホイールを取り付け、LED光を照射し光の反射でエンコーダ状態を検出する仕組みです。コードホイールによって光パルスを生成し、それを電気信号に変えて回転の位置情報が得られます。周辺の磁界から影響を受けにくいのが特徴です。
磁気式エンコーダは、磁界の変化を回転角として検出する方式です。磁気的環境への対策は必要になりますが、光学式と比較するとコスト面でメリットがあります。
製品ページへ

バッテリーレス・アブソリュートエンコーダ付
4,000cprという高い分解能を有し、高精度に位置を検知できます。
アナログ時計の原理を応用し、エンコーダ電源をオフにしてもバックアップ電源なしで現在位置の保持が可能です。さらに、非常停止時も原点復帰なしに運転再開ができるため、原点復帰に必要な原点センサーやリミットセンサーも削減しながら、タクトタイムの短縮にも貢献します。

レゾルバ付
20万P/Rと非常に高分解です。 シンプルな構造で熱やホコリ、衝撃や振動などに強く、厳しい環境下でも非常に安定した精度でのモーター駆動を支えます。
製品ページへミネベアミツミの4製品比較表
スクロールできます
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ホールICセンサー付 |
エンコーダ付 |
バッテリーレス・ |
レゾルバ付 |
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検出原理 | 磁界の変化 | 光学式エンコーダ/ 磁気式エンコーダ |
磁気式アブソリュート エンコーダ |
電磁誘導 |
検出精度 | 低い | 高い | 高い | 非常に高い |
出力情報 | 磁極通過による基本的な 位置情報(ON/OFFなど) |
高精度な位置・速度情報 | 高精度な位置・速度情報 | 連続的な角度情報 (アナログ信号) |
信号形式 | パルス | ラインドライバ | ラインドライバ | アナログAC信号 |
耐環境性 | 標準的 | 標準的 | 標準的 | 非常に高い |
位置情報記憶 | なし | なし | あり | なし |
コスト | ◎ | ○ | △ | △ |
主な用途 | 搬送装置、 自動販売機、 簡易的なロボットなど |
半導体装置、 医療機器、検査装置、 ロボット関節など |
(エンコーダ付の用途に加えて) 停電が多い環境下の装置など |
産業用ロボット、 EV/HEV、工作機械、 航空機、重工業、工業用ミシンなど |
ステッピングモーターの脱調を監視したいというご要望に対し、ご使用環境に合わせて上記の項目から最適な製品をお選び頂けます。
また、小ロットやカスタマイズも承りますので、お気軽にご相談ください。
小ロット、カスタマイズもお気軽にご相談ください